畑で採れた野菜をガブッとかじる。そんな光景をテレビで見たことはないでしょうか。
「無農薬で育てているから、そのまま食べても大丈夫ですよ」なんて言っていることもあります。
さて、ほんとうにそうでしょうか。
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<畑をやっている者の特権>
畑の状況を思い浮かべてください。
木々に囲まれて、澄んだ空気ときれいな小川。鳥のさえずりが聞こえてくる中で、野菜と会話。
元気な土からたくさん栄養をもらえるね。
雨が降りそうだぞ、恵みの雨だな。
そんな環境で育った野菜をその場でかじる時は贅沢以外のなにものでもありません。畑をやっている者の特権です。
この記事を読んでくれている人の中にも、一度はそういうことをしたいなぁ、と思っている人もいるのではないでしょうか。
ですが、やっぱりそれは、畑をやっている者の特権なのです。
<良くも悪くも菌はいる>
最近は除菌をすすめるCMをよく見聞きします。
拭いて除菌
空気中に浮遊する菌の除菌
たくさんありすぎます。
健康被害のある菌を退治することには賛成です。
しかしちょっと過敏になりすぎているのではないだろうか、とも思っています。
空気中に漂う菌は除菌するけど、いつも持ち歩く携帯電話の除菌の話はほとんど聞きません。
ご飯の途中でもスマホをいじっている人が、除菌除菌と言っていても説得力がありません。
ご飯の最中にテレビのリモコンを触ることも同じです。
<身体が環境についていかない?>
なぜ畑の野菜をそのままガブッと食べていいのは畑をやっている者の特権なのでしょうか。
それは、そこに住まう菌への耐性が多少なりともついているから、だと思っています。
畑作業をしていると、必ずその土地の空気を吸っています。
土いじりをした後におにぎりを食べることもあります。
つまり、少なからずその土地の菌を、空気中に漂う菌や土にいる菌を、体内に取り込んでいるのです。
不可抗力として、それらの菌を日ごろから体内に取り込んでいることで多少なりとも耐性がついています。その農家が畑でガブッっとすることと
耐性のない人がガブッっとすることとは事情が違います。
<身体は強くなっていく>
世の中には、抗体ができる病気とできない病気があります。
抗体ができる身近な例でいえば風邪です。
一度風邪をひけば、その年はもう大丈夫、ということが言われます。それは、その年の風邪菌の抗体が体内にできるからです。
抗体ができない例でいえば、マラリアが思い浮かびます。
日本のマラリアは絶滅したので安心ですが、
マラリアは抗体ができません。同じ年に何度でもかかってしまいます。
このように、身体が強くなってもかかってしまう病気はありますが、
かかることで身体が強くなることもあるということです。
<判断基準を作ってみる>
外から持ち込まれたものかどうか、という基準をつくってみる。
リモコンやスマホは身近なもの。それらが存在する環境に自分もいるわけですから、図らずとも同じ菌が体内に自然と取り込まれています。
しかし、例えばお金。お金は不特定多数の人が扱うものです。そこには自分に耐性のないものも含まれています。(ちょっと大げさですが。)
このような基準で、野菜についても考えてみると、
野菜は外からのものです。ですから洗います。
鮮度保持のために土付き野菜があります。そういった野菜を調理前に洗うのと同じように、見た目きれいな野菜でも洗ってください。
洗剤で洗う必要はありません。滅菌野菜にまでする必要はないと思います。
先ほど書いたように、菌は身体を強くしてくれる存在でもあるからです。
野菜は洗う。清潔も保つ。けれど、菌を悪者扱いしない。
健康のために上手に菌と付き合っていきたいですね。
同じ農家の同じ畑から野菜を取り続けている人には特権があります。
定期的に畑の菌(悪者ではありません)も一緒に送られてくるわけですから耐性は必ずできてきます。
定期宅配をお願いしている畑に訪れる機会がありましたら、ぜひ畑の野菜をガブっといってみてください!
なんともいえない贅沢な感覚を味わえると思います。
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