野菜を選ぶときに、一つの基準に大きさがあると思います。
けれど、(装飾用など特別な理由を除けば)、多きればよい、というわけではありませんよね。
野菜にはそれぞれ適した大きさがあるのです。
スーパーで並ぶ野菜の大きさが均一なのは、消費者が利用しやすい大きさに合わせて栽培しているからです。
しかしそこでは見えない栄養価のことを考えてみたいと思います。
<野菜の健全な大きさとは>
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野菜には本来の大きさがあると言いました。
その大きさの基準は、
果でしたら、健全な種を残すことができる大きさ
葉でしたら、光合成を過不足なく行える大きさ
根でしたら、種に十分な栄養を送ることができる大きさ
などです。
つまり、大きい果からできた種は、次世代に育つときも、その大きさを確保しようとたくさんの栄養分が必要になってきます。
小さい果からできた種は、次世代も生き残れるように、少しの栄養でも子孫を残せるような記憶をつなぎます。
これらが、野菜の健全な大きさです。
<現在の野菜の大きさは、人間の都合で決められている>
では、小指くらいのナスができたとします。
ナスにとっては、その年、その環境では適正な大きさなのだと思います。
ですが、小指サイズのナスを好んで食べる人はいないですよね。
そこで、ある程度の大きさになってもらうために、人間が手を加えます。
程よい大きさにするためです。
・冷蔵庫に入る大きさ
・三徳包丁で切れるサイズ
・湯通ししたときの縮み具合を想定した大きさ
・小鉢にきれいに収まる太さ
などなど。
人間が手を加えることで、野菜の大きさをそろえて、お客さんに満足してもらう努力が始まったのです。
<栄養価を調べてみた結果>
ニンジン
大きさ: 慣行栽培 > 有機栽培 > 自然栽培
栄養価: 慣行栽培 < 有機栽培 < 自然栽培
タマネギ
大きさ: 慣行栽培 > 有機栽培 > 自然栽培
栄養価: 慣行栽培 < 有機栽培 < 自然栽培
参考:『野菜は小さい方を選びなさい』岡本よりたか
<どんな野菜を選ぶか>
以上にみたことから、栽培方法によって食べる野菜を選べばよい、と思われがちですがそうではないと思っています。
自然栽培だから栄養価が高い野菜になるわけではありません。
慣行栽培だから栄養価がない野菜なのではありません。
健全な生長をしている野菜であれば栄養価が高いということです。
栽培方法は一つの判断材料です。
大きさも一つの判断材料です。
今では品種改良された野菜が多く出回っています。
もしかしたら品種改良された野菜しか食べずに大人になってしまっているかもしれません。
そのような人は、本来の野菜の味を知らないかもしれません。
サラダにドレッシングをかけることが当たり前になっていませんか?
ニンジンの味が濃いニンジン
味の濃いトマト
緑の味がするキュウリ
野菜には味がしっかりとあるはずなのですが、
味のない野菜を選んで、食感だけは野菜、味はドレッシングの味
となっていませんか?
野菜から栄養を摂ることを考えた場合、
栽培方法や大きさ、野菜の姿などの判断材料から選んでみてください。
今までなんとなく食べていた野菜が少し特別なものになっていくと思います。
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