有機野菜の値段の違いはこれ!間違った解釈で損をしない!!

「有機野菜は高い!!」

というのが一般的ですが、それは今でもそうなのでしょうか?

そもそも論として、なぜ野菜の値段が違って、高いものもあれば安いものもあるのでしょうか?3つの視点からひも解いてみます。

 

 

 

<ニュースで流れる話し>

 

StockSnap / Pixabay

 

では最初は、テレビのニュースなどで流れる話を取り上げます。

 

「今年は暖冬の影響でレタスの生産量が減少しています!」

「台風でハクサイの生長に大打撃を受けました。今冬はハクサイの値段があがるでしょう!」

これはつまり、絶対量が減ったので、その分、一つ当たりのレタスの値段が上がったことを意味しています。

たくさん採れれば値段は下がります。

需要と供給のバランスです。

 

ntrief / Pixabay

 

 

「野菜の値段が暴落してしまうのを防ぐために、キャベツ農家が収穫をせずにトラクターで踏みつぶしている映像。」

農家としては悲しい話ですが、農家がキャベツを収穫せずに畑の上でつぶしていくのは、供給を抑えるためです。

上でも書きましたが、たくさん採れたら、一つ当たりの値段が下がってしまいます。

値段が下がるだけならよいのですが、値段が下がることによって、農家の総収入が下がってしまうことも起きてきます。

ですので、そうならないように、価格調整をしています。

これも農家が生活費を稼ぐための手段です。

 

 

このようなニュースは毎年一度は流れる話しなのでみなさんご存じかと思います。

 

では、別の視点からみてみます。

 

 

 

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<有機野菜には希少価値があるから高い、とは別の値段設定!>

 

いまでこそ有機野菜は多く出回っていますが、かつては流通が少なかったのです。

化成肥料と言われる化学的に合成した肥料を使った農業(慣行農業)が一般的だった中で、

化成肥料を使わずに、有機肥料だけを使った野菜は、数年前では先進的でした。

 

さらに、安全環境に配慮している手間がかかる、そして、おいしい、といった理由からたくさんの人に選ばれてきました。

 

これらを一つ一つ考えてみたいのですが、今回は、

手間暇かかる、ということを取り上げてみたいと思います。

 

loilamtan / Pixabay

 

 

安全、環境にについては、こちらの記事

 

おいしさについては、こちらの記事

 

を参考にしてみてください。

 

 

<有機野菜の栽培は手間がかかるのか?!>

 

有機栽培でも手間がかからない方法があります!

「有機野菜の栽培が手間がかかっているから高い」というのは

ある意味間違っています!

 

かつて、肥料を自作していた時代は、有機肥料を作るのに手間暇かかっていました。

 

ですから、その時代の方法で野菜栽培をしている農家であれば、その手間分を野菜代に上乗せしてもいいと思います。それがまともな生産者と消費者の関係だと思います。

 

ですが、今の時代、有機肥料は買えるのです。

おじいさんやおばあさんが半年以上かけて作っていた有機肥料は、
いまではホームセンターでもインターネット通販でも手に入れることができるのです。

 

値段にしてみても、有機肥料が絶対的に高いというわけではありません。

 

化成肥料の方が高い場合もあるのです。

 

また、機械化されることによって作業効率がグンと上がり、ポイントさえ押さえれば手間暇かけずに野菜を育てることができるようになってきました。

有機野菜の科学や技術の進歩です。

 

つまり、有機野菜は手間暇かかるから値段が高い、というのは「ある意味」間違っている、ということです。

 

 

しいて言うならば、有機肥料の質にこだわることで、肥料代が高くなり、その分を野菜に上乗せしている、ということもあるかもしれません。

というよりも、「有機野菜農家」と名乗るのであれば、良質な有機肥料にこだわってほしいと思います。

 

 

また、機械化することによって、その費用を野菜に上乗せすることもあると思います。

農業機械は、乗用車のようなたくさんの需要があるわけではないので、一つ一つが高価なものです。

機械化された農業に違和感がある人もいるかと思いますが、

現在進行形で、農家の担い手が減っているので、機械化して、省力でたくさん生産する必要が出てきてしまっています。

 

 

<手間暇とは別の理由>

 

さて、やっと本題です。

 

今みてきたものをまとめると、

 

野菜の値段は、

 

野菜を育てるために必要なものが上乗せされて決まっている(視点①)、ことと、

 

需要と供給(視点②)、

 

という二つのことでした。

 

最後にもう一つは、

育つ期間の違いから値段が決まる(視点③)、

ということです。

 

野菜が養分を吸って生長する、という過程で、

 

化成肥料で育てると、野菜は早く生長します。

有機肥料で育てると、野菜はゆっくり生長します。

 

つまり、化成肥料だろうが、有機肥料であろうが、または、液肥(液体の肥料)であろうが、

 

1か月で収穫できる野菜、例えばカブと、3か月かかって収穫できるカブの値段が一緒なわけありません。

 

やはりそこには、野菜に手をかけている時間、が野菜の値段についてくるのです。

 

 

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水耕栽培のように液肥を使って早く育てた野菜と、有機肥料でゆっくり育てた野菜では値段が変わってくるのは当然です。

 

けっして、有機野菜がよい、ということではありません。

有機野菜はなぜ高い?という理由の一つに、栽培期間が長い、ということも理由の一つですよ、という話です。

有機野菜の値段に関して少しでもご理解いただけましたらと思います。

 

 

<有機野菜より、さらにゆっくり育つ野菜!自然栽培・自然農・無施肥・無肥料野菜!!>

 

野菜の生長は、肥料によって変わってくるという話でした。

 

一般的には、生長の早い順に、

液肥 > 化成肥料 > 有機質肥料

というものです。

 

そこで、肥料を与えずに野菜を育てる方法(ここでは無肥料と言うことにします)の場合はどこにくるかというと、

 

一番最後です。

 

液肥 > 化成肥料 > 有機質肥料 > 無肥料

 

の順番です。

 

つまり、無肥料栽培と言われる野菜は、一番生長速度が遅いのです。

 

その理由は、野菜にとって必要な養分を根っこが自ら探しに行かなければならないため、根っこが伸びる分だけ遅いのです。

 

簡単に書きますと、

 

液肥は、そのまま吸収できるので、根っこを長く伸ばす必要がありません。

 

化成肥料も、液体に溶けてしまえば根っこが吸収することができるので、根を伸ばす必要があまりありません。

 

有機質肥料の場合は、微生物が分解した分だけ吸収できます。つまり、少しづつゆっくりと養分を吸収して生長していきます。

 

では、無肥料栽培では、養分を与えていないので、根っこが養分のある場所まで伸びてやっと吸収することができるのです。

 

このような理由から、野菜の生長スピードが変わってきます。

 

いかがでしたでしょうか。

 

栽培方法の違いには、野菜の生長スピードの違いもあるのです。

 

最後までご覧いただいてありがとうございました。

 

 

 

 

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