野菜の保存の基本

以前にも野菜の保存について少し書きましたが、今回は野菜保存の概要のような記事にしたいと思います。
参考になればと思います。

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<野菜の保存の目的>

 

 

 

そもそもなぜ野菜を保存するのかを考えておきます。

それは、新鮮な状態で野菜を食べたいから、ではないでしょうか。

ほとんどの野菜は時間の経過とともに栄養価が下がっていきます。ですので、栄養状態がいい野菜を食べたいから、とも言えるかもしれません。

自分のため、家族のため、子どものため、お客さんのため等々、野菜を保存する目的の対象はいろいろあるかと思いますが、明確化してみました。

 

 

<野菜を区分する>

 

野菜を大きく2つに分けます。

収穫したてがおいしい野菜と、
収穫したあとに期間を置くことでおいしくなる野菜

収穫後に期間をおいておいしくなる野菜にはカボチャが有名です。

今回は収穫したてがおいしい野菜について考えていきます。

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<野菜を保存する目的②>

 

野菜は収穫してから鮮度が落ちていきます。ですので野菜を保存する目的は、収穫直後の鮮度にできるだけ近い状態で調理を始めるため、だと思います。

その目的のために保存方法を考えましょう。

 

<野菜の鮮度の劣化のパターン>

 

野菜は収穫直後から劣化がはじまるのですがいくつかパターンがあります。代表的な2つを挙げます。

1、収穫後、水分が奪われることで鮮度が落ちていく

小松菜やレタス、水菜などの葉物野菜は収穫したら徐々にしなびていきます。また、大根やニンジンのような根菜類でも収穫してそのまま置いておくとみずみずしさがなくなっていきます。
これらは野菜内の水分が蒸発してしまうからです。

 

2、収穫後も生長を続けることで劣化が進む

野菜は収穫したあとも成長をしようとします。
それは野菜の存在目的にかかわってきます。保存方法にもかかわることですので以下の記事を一度目を通していただけたらと思います。
「野菜の保存の基本は生長点を切り離す」

簡潔にいいますと、野菜の存在目的は子孫を残すためです。ですので、収穫された後も子孫を残すため(種をつくるため(花を咲かせるために))に全エネルギーを注ぎます。

例えば、小松菜。
収穫したあとの小松菜は、外の葉っぱから黄色くなっていきます。その理由は栄養の不足です。根と切り離された小松菜は栄養を供給できなくなります。ですが花を咲かせたい。小松菜は外の葉を犠牲にして、残り少ないエネルギー(栄養)で花を咲かせることに力を使うのです。

この2つの理由から、野菜の鮮度は落ちていくのです。

つまり、この2つに対して対策を考えれば保存の方法もわかってきます。

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<野菜保存のヒント>

 

先ほど見た2つの劣化ですが、共通することがあります。それは、野菜の呼吸によって水分は蒸発するし、栄養も使われてしまうということです。
では野菜の呼吸を抑えるにはどうしたらよいかといいますと、ポイントは温度です。
温度が高いと呼吸が激しくなり、蒸発も多くなります
また、光が当たると光合成をしてしまい水分の利用が多くなります

つまり、ポイントは、
・野菜が寒さで傷まない程度の温度で保管することで野菜の呼吸を抑え、よりよい状態で保管されるようにすること

・光合成によって野菜の生長活動が活発にならないように光を当てないことの二つです。
基本的にこの二つの条件を満たしているのが冷蔵庫の野菜室です。ですがすべて野菜室に入れればよいというわけではないので気をつけてください。

野菜の保存のヒントの一つ目は、上にみた、遮光して呼吸を抑えることです。

ここで1つ注意があります。呼吸を抑えることはよいのですが、窒息はいけません。野菜を水に浸すと空気がないために呼吸は行われません。ですがまったく呼吸ができないと傷みがはやくなります
調理方法によりますが、葉物野菜でしたら張りを戻すために水に浸しますが、その場合は15分で十分です。それ以上は野菜を傷めてしまいます。

同じ視点で考えると、野菜室に保存するときも、水気には気をつけてください。野菜がビシャビシャのままラップをして保存してしまうと悪くなりやすい原因です。水で洗ってきれいにしたら余分な水気を取り除いてからラップ等をして野菜室です。
ちなみに、そのバランスをとってくれるのが新聞紙だったりします。新聞紙でくるんでラップをしたら、余分な水分は新聞紙が吸ってくれてバランスをとってくれます。

 

 

他には、

育った体勢を意識することです。

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例えば、アスパラガスは、収穫した後に寝かせておくと、葉先を上に向けて曲げて(成長して)きます。それは、アスパラガス自体が上に向かって成長する植物だからです。

小松菜もネギも水菜もわさび菜もハクサイもキャベツも。

上に向かって成長する野菜は、その状態で保存してあげることで余分な体力を使わせないことで保存状態をよくします。

Taken / Pixabay

 

 

まとめてます。

野菜の保存には、野菜の生命活動を抑えることを重視します。
そのチェック項目として、

・生長点を切り離す
・水分の蒸発を抑える
・光を当てない
・適度な低温にする
・呼吸を抑える
・育った状態で保存する

といったことがあります。

いかがでしたでしょうか。野菜の保存のためのベースとなるポイントがわかっていただけたでしょうか。
これでいろんな野菜の保存に応用しやすくなったと思います。

個々の野菜の保存についてはインターネットでたくさん情報がでています。このブログでも紹介をしていきますが、いろいろと参考にして自分の環境にあった保存方法が見つかるといいと思います。

 

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